2024/07/10 23:27

 

こんにちは
Always Sunday書店のオーナーをしている、おるさんママです。

簡単な私のプロフィール▽

・30代、1児(1歳娘)を育てる東北在住ママ
・元病院勤務で国家資格保持者
・28歳で約3ヶ月のアメリカ留学へ
・30歳で開業
・現在はコナンにハマっており、1話目から視聴中(先が長い…)


この賞ってどんな賞?(ん、コールデコット?)海外絵本の賞の種類と簡単な解説!

みなさん、海外の絵本を買った時に、たまーにメダルのようなシールが付いていたり、〇〇賞と書かれているシールが貼っているのを見たことはありますか?

私もこれってどんな賞なんだろうと思っていました。

ということで今回は海外の絵本に関する賞の種類についてまとめてみました。

絵本を買おうかなと思った時に、どんな絵本を買ったらいいのか迷っている方、賞を受賞した作品なら、内容は分からなくてもなんとなく安心して子供に買ってあげられるんじゃないかなと思います。

ぜひ、参考にしてみてください(^-^)



1.コールデコット賞(Caldecott Medal)

割とよく聞くコールデコット賞。

コールデコット賞とはアメリカで前年に出版された絵本で、最も優れた子供向けの絵本に毎年授与される賞です。

19世紀イギリスのイラストレーター、ランドルフ・コールデコットを記念して名付けられました。

以下、ウィキペディア(Wikipedia)より引用

授賞の基準

授賞基準は以下の通りである。

  • 前年に、アメリカ合衆国で出版された英語の本であること。
  • イラストレーションはオリジナル作品であること。
  • イラストレーターはアメリカ合衆国の市民もしくは居住者であること。
  • 使用された芸術的な技法、ストーリーの絵画的な解釈、ストーリーとイラストの様式の適合性、プロット・テーマ・キャラクター・雰囲気や情報などの絵を通じた描写、子どもの読者を想定した表現であることが評価される。
  • 本が子どもの理解力、能力、鑑賞力に敬意を払っていること。
  • 本がそれ自身で完結しており、楽しむために他のメディアに依存していないこと。

主な受賞作品

・1964年『Where the Wild Things Are』かいじゅうたちのいるところモーリス・センダック

・1975Arrow to the Sun 『太陽へとぶ矢』ジェラルド・マクダーモット

・1994年 『 Grandfather's Journey』『おじいさんの旅』アレン・セイ

・2016年『 Finding Winnie: The True Story of the World's Most Famous Bear』『プーさんとであった日』 ソフィー・ブラッコール

 

2. ジョン・ニューベリー賞(The John Newbery Medal)

アメリカで前年に出版された最も優れた児童文学の著者に与えられる賞です。

世界で最も古い児童文学賞になります。

18世紀の児童書出版者であるジョン・ニューベリーにちなんで名付けられました。

以下、ウィキペディア(Wikipedia)より引用

受賞の基準

  • 作品は、その前年にアメリカ国内で出版された英語の本でなくてはならない。
  • 著者はアメリカの国民もしくは居住者でなくてはならない。
  • 作品はそのテーマ、表現(明快さ、正確さ、構成)、プロット、キャラクター、背景、文体によって評価される。
  • 子供の読者を想定していなくてはならない。
  • 作品は文学に貢献するものでなくてはならない。
  • 作品は独立していなくてはならない(シリーズの一部であってはならない)。

 

主な受賞作品

・2007年 『The Higher Power of Lucky』『ラッキー・トリンブルのサバイバルな毎日』スーザン・パトロン

・2013年『The One and Only Ivan』『世界一幸せなゴリラ、イバン』 K・A・アップルゲイト 

・2016年『Last Stop on Market Street』『おばあちゃんと バスにのって』マット・デ・ラ・ペーニャ

 

3.カーネギー賞(The Carnegie Medal)/カーネギー作家賞(Yoto Carnegie Medal for Writing)

イギリスの図書館協会から贈られる児童文学の賞です。

鋼鉄王といわれたアンドリュー・カーネギーが図書館の発展に寄与した業績をたたえて、1937年に作られ、2023年から名称がカーネギー作家賞(Yoto Carnegie Medal for Writing)に変更されました。

イギリスの図書館協会から選出された児童図書館の司書や、子供だけでなく教師や親の意見も反映されて審査されます。

主な受賞作品

1990年Wolf』『オオカミのようにやさしく』ジリアン・クロス

1996年『Junk『ダンデライオン』メルヴィン・バージェス

 2022年『October, October』 Katya Balen

 

4.ガーディアン賞(Guardian Award)

イギリス又は英語圏の著者による、イギリスで出版された優れた児童文学作品に贈られる賞です。1967年から始まり、毎年賞が贈られています。

主な受賞作品

・2010年『Ghost Hunter 『決戦のとき』ミシェル・ペイヴァー

・2013年『Liar & Spy』 『ウソつきとスパイ』レベッカ・ステッド

・2008年『The Knife of Never Letting Go 』『心のナイフ  パトリック・ネス

 

5.ケイト・グリーナウェイ賞(Kate Greenaway Medal)/カーネギー画家賞(Yoto Carnegie Medal for Illustration)

1年間にイギリスで出版された絵本のうち、特に優れたものの画家に対して贈られる賞です。

イギリスの絵本作家ケイト・グリーナウェイにちなんで1956年に英国図書館協会によって設立されました。2023年、カーネギー画家賞に名称が変更されました。

主な受賞作品

・1987年『Crafty Chameleon』『やったねカメレオンくん アドリエンヌ・ケナウェイ

・1988年『Can't You Sleep Little Bear?』『ねむれないの?ちいくまくん バーバラ・ファース 

・2014年『This is Not My Hat』『ちがうねん  ジョン・クラッセン

 

6.国際アンデルセン賞(Hans Christian Andersen Award)

「児童文学への永続的な寄与」に対する表彰として贈られる国際的な賞です。

デンマークの高名な児童文学者ハンス・クリスチャン・アンデルセンにちなんで名付けられました。

国際児童図書評議会 (IBBY) によって隔年授与されており、作家賞と画家賞の2部門があります。

 


7.全米図書賞(National Book Awards)

全米図書賞は、アメリカで最も権威のある文学賞の一つで、1950年3月15日に、複数の出版社グループによって創設されました。現在は全米図書協会(National Book Foundation)によって運営されています。2022年時点で、小説・ノンフィクション・詩・翻訳・児童文学の5部門があり、受賞者には副賞として賞金10,000ドルと銅の彫像が贈られます。

主な受賞作品

  • 第33回(1982年) 『Noah's Ark』 『ノアのはこ船』ピーター・スピアー
  • 第34回(1983年) 『Doctor De Soto』 『歯いしゃのチュー先生』ウィリアム・スタイグ
  • 第34回(1983年)『Miss Rumphius』『ルピナスさん ― 小さなおばあさんのお話』バーバラ・クーニー

 

8.フェニックス賞(Phoenix Award)/フェニックス絵本賞(Phoenix Picture Book Award)

アメリカの児童文学協会(ChLA:Children's Literature Association)によって1985年に創設された文学賞のひとつです。受賞年の20年前に出版された作品を対象としているちょっと珍しい賞です。

英語にて出版された原著作品のなかで、名だたる児童書は20年前の出版当時に主だった文学賞が授与されていない為、それらの作品に対し再評価の意味をこめて毎年贈られている賞です。最優秀賞は基本的に1作品で、そのほかに栄誉賞としてのオナー(Honor Book)があり、受賞作品数はその年によって違いオナー賞のない年もあるようです。

また、新たに絵本のみを対象とした『フェニックス絵本賞(Phoenix Picture Book Award)』を創設し、2013年から開始されています。

主な受賞作品

・2013年『Owen』『いつもいっしょ』ケビン・ヘンクス

・2014年Honor賞『Good Night, Gorilla』『おやすみゴリラくん』ペギー・ラスマン

・2015年『One Bird』『めぐみ』キョウコ・モリ

 

以上、主に8つの賞をご紹介しました。

どれも日本に住んでいる私たちからすると、あまり聞き覚えのない賞たちですね。

英語の絵本や児童書をお探しであれば、ぜひ賞を受賞している作品を考慮してみてはいかがですか?

Always Sunday書店では賞を受賞した作品も多数揃えています。

ぜひ、ショップで探してみてください!